3) 脱都会の意味するもの・・・・・本当の豊かさとは(2)
1960年代になり、池田勇人氏(元大蔵大臣・元首相)は、「所得倍増計画」を提唱しました。その当時は、今では考えられないほどに、日本も貧しい人が多かったのです。
池田首相の政策は、多くの国民に受け入れられ、国民もよく働いて、経済成長をなし遂げてきたのです。
しかし、それと同時に、こんなこともありました。
池田首相が、インドのマクミラン首相と会談をした際に、中国とインドの紛争について聞かれました。しかし、首相は隣の国のことなのに全く知りませんでした。
日本はそのころ、今もそうであるかも分かりませんが、経済と自分のことだけに集中していて、他の国のこと、世界の情勢にはほとんど目を向けていなかったのです。
世界情勢も、外交も忘れて、経済成長にだけ心を注いできた結果、日本人は、経済のことにしか興味がないような価値観や国民を作りあげてしまった。それは、もっと言えば、自分さえよければいいという価値観です。
このような価値観を日本人のうちに作り上げてしまったということを、池田首相は後悔していたということです。
経済至上主義という価値観が、多くの日本人のうちに根付いてしまいました。
それは「自己中心」という考え方、生き方と堅く結びついています。
このような社会では、いざとなったら誰からも助けてもらえないという不安をかかえ、自分の身は自分で守らなければならない、という思いをもって、さらに、自分のためにお金をためることに熱心になる。
こういう社会になっているように思われるのです。
こうした傾向が顕著に現れているのは、いうまでもなく「都会」です。
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